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Cookie属性「Secure」とは?

Cookieとは?

Cookieは、Webブラウザに保存される小さなデータで、Webサイトがユーザーを識別したり、状態を保持したりするために使用されます。Cookieには、ユーザーのセッション情報、ログイン情報、トラッキング情報などが含まれることがあります。

例えば、セッションCookieは、ユーザーがログインしているかどうかを確認するために使用され、ユーザーの認証状態を維持します。これにより、ページを移動しても再度ログインする必要がなくなります。



Cookie属性「Secure」とは?

Cookie属性の「Secure」は、CookieがHTTPS接続でのみ送信されるようにするセキュリティ設定です。この属性が設定されている場合、Cookieは暗号化されたHTTPS通信でのみブラウザからサーバーに送信され、暗号化されていないHTTP接続では送信されません。これにより、Cookieが中間者攻撃(MITM:Man-in-the-Middle Attack)で盗まれるリスクを軽減できます。

「Secure」属性の役割

  1. 暗号化された通信のみで送信 CookieがHTTPS通信でのみ送信されるため、平文のHTTP通信を通じてCookieが盗まれるリスクを防ぎます。攻撃者が通信を盗聴しても、暗号化されているため、内容を読み取ることができません。

  2. 認証情報やセッション情報の保護 「Secure」属性を持つCookieは、ユーザーのセッション情報や認証情報を盗まれにくくします。これにより、攻撃者がCookieを盗んで不正にログインするリスクを防ぎます。


Cookie属性「Secure」の設定方法

「Secure」属性を設定するのは非常に簡単です。以下のコード例では、HTTPレスポンスでCookieを設定する際に「Secure」属性を指定しています。

1. PHPでのCookie設定例

setcookie("session_id", "xyz123", [ 
 'secure' => true, // HTTPS通信でのみCookieを送信 
 'httponly' => true, // JavaScriptからアクセス不可 
 'samesite' => 'Strict', // CSRF対策 
 'path' => '/', 
 'expires' => time() + 3600, // 1時間で有効期限が切れる 
]);

2. JavaScriptでのCookie設定例

document.cookie = "session_id=xyz123; Secure; SameSite=Strict; Path=/; Expires=Fri, 31 Dec 2024 23:59:59 GMT";

3. HTTPヘッダーでのCookie設定例

Set-Cookie: session_id=xyz123; Secure; HttpOnly; SameSite=Strict; Path=/; Expires=Fri, 31 Dec 2024 23:59:59 GMT

「Secure」属性は、セキュアな通信(HTTPS)でのみCookieを送信するため、HTTPでアクセスされた場合には送信されません。これにより、Cookieが盗聴されるリスクが大幅に軽減されます。



Cookie属性「Secure」の重要性

「Secure」属性を正しく設定することは、ユーザーのプライバシー保護やアカウントの安全性向上において非常に重要です。特に、認証情報やセッション情報を扱うCookieに対しては、この属性の設定が不可欠です。以下に、具体的なリスクとその対策を紹介します。

1. 中間者攻撃(MITM)を防ぐ

「Secure」属性が設定されていない場合、攻撃者はHTTP通信を盗聴し、Cookie情報を盗み出すことができます。これにより、ユーザーのセッションを乗っ取る攻撃が可能になります。「Secure」属性を使用することで、Cookieは暗号化されたHTTPS通信でのみ送信され、盗聴リスクを防ぎます。

2. セッションハイジャックの防止

攻撃者がCookieを盗むことで、セッションハイジャックが発生する可能性があります。これは、攻撃者が盗んだセッションCookieを使って、ユーザーになりすましてログインする手法です。「Secure」属性により、Cookieの盗難リスクが低下し、セッションハイジャックを防止します。

3. 安全なWebアプリケーションの提供

「Secure」属性を使用することは、Webアプリケーションのセキュリティを高め、ユーザーに対して信頼性の高いサービスを提供するための基本的な対策の一つです。特に、金融機関やeコマースサイトなど、個人情報や金銭を扱うアプリケーションでは必須の設定です。



「Secure」属性の制限と注意点

1. HTTPSが必須

「Secure」属性を設定しても、サイトがHTTP通信しか使用していない場合は無意味です。CookieがHTTPSでのみ送信されるため、アプリケーション全体でHTTPS通信を強制する必要があります。これには、SSL証明書を適切に設定することが含まれます。

2. 他のCookie属性との併用が推奨

「Secure」属性だけでは、完全にセキュアな状態を保証できません。他の属性(HttpOnlyやSameSite)と併用することで、さらなるセキュリティ強化が可能です。たとえば、HttpOnly属性を使うことで、JavaScriptからのアクセスを防ぎ、クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃を防止します。



まとめ

Cookie属性「Secure」は、HTTPS通信を通じてのみCookieを送信することで、セッション情報や認証情報の漏洩を防ぎ、セキュリティを強化するための重要な設定です。特に、金融やeコマースなど、ユーザーの機密データを扱うWebアプリケーションにおいては、この属性を正しく設定することが不可欠です。また、HttpOnlyやSameSiteなど他のセキュリティ関連のCookie属性と併用することで、さらに安全なWebアプリケーションを提供できます。

セキュリティ対策を強化し、ユーザーに安全で信頼性の高いサービスを提供するために、Cookieの「Secure」属性を正しく活用しましょう。



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